剣闘士として育てられ、いずれ見世物として戦わされる運命の奴隷の子どもたちが暮らす、
コロシアムのある蛮族的な世界が舞台です。
ゲームも漫画も自由も無い訓練所で、子どもたちは粗末な食事とベッドを与えられながら、
毎日素振りや木人相手の稽古を繰り返しています。
5歳になった瞬間に前世の記憶を取り戻し、幼い体の人格を飲み込む形で「俺」が定着した主人公は、
周囲からやる夫と呼ばれています。
彼にはこの世界の誰にも見えない、成長度合いが数値で見える力があり、
地味な稽古さえ経験値稼ぎとして心から楽しんでいます。
同期の3号を可愛がりつつ、持ち主のクロコダイルの視察をきっかけに近衛のエリオとの実戦形式の模擬戦に臨み、
これを制してみせます。
一人称語りで綴られる飄々としたコメディ色の強い異世界転生ものです。
数値が伸びていく快感を追いかける独白が軽妙で、
勝ち進むにつれ持ちかけられる深刻な頼み事にも真面目に取り合わず、
あくまで自分の成長だけを追い求める姿勢を貫いています。